行政書士はやめとけって本当?理由や向いていない人の特徴・目指すときのコツも解説

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「行政書士はやめとけ」と言われるのはなぜ? 資格を取っても仕事がない、稼げない、AIに代替されるという話は本当?

行政書士は、許認可申請や官公署への書類作成を扱う国家資格です。一方、試験合格だけで収入や仕事が確保される資格ではないため、資格取得後の働き方を決めないまま挑戦すると、費用と時間が無駄だったと感じる可能性があります。

結論は、一般企業への転職や高収入を資格だけに期待する人には慎重な検討が必要ですが、扱う業務・顧客・営業方法まで具体的に描ける人には取得する意味があります。

この記事では、行政書士が「やめとけ」と言われる7つの理由を、最新の試験結果、2026年施行の改正行政書士法、会員数、職業統計をもとに検証。就職・開業・副業別に、向いている人や取得を見送るべきケースも整理します。

先に結論:「やめとけ」が当てはまりやすい人・当てはまりにくい人

  • 取得を見直したい:資格があれば必ず就職できる、高収入を得られる、営業しなくても独立して食べていけると期待する人
  • 挑戦する価値がある:建設業許可、外国人関連、相続・遺言など扱いたい業務があり、実務習得や顧客獲得にも取り組める人
  • 最初に決めたい:合格後に「事務所勤務・独立・本業と両立」のどれを目指すか、勉強と開業にいくら・何時間をかけられるか
目的 資格取得前に確認したいこと 判断の方向性
一般企業への転職 志望企業の求人要件、資格知識と職務内容の関連 資格単独ではなく経験との組み合わせで評価
独立開業 専門分野、集客方法、開業費用、案件単価、継続受注の見込み 事業計画がなければ慎重に
本業との両立 就業規則、登録・事務所要件、平日の依頼者・官公署対応 時間面と手続面を確認して判断
  1. 行政書士が「やめとけ」と言われる理由7選
    1. 収入に個人差が大きい
    2. 試験は簡単ではない
    3. AI・電子申請の普及で単純な書類作成は効率化されている
    4. 行政書士の会員数が多く、競争がある
    5. 資格だけでは就職・転職に直結しにくい
    6. 独立開業後は営業・集客も必要になる
    7. 単発案件になりやすい業務もある
  2. 行政書士に向いていない人の特徴
    1. 合格後に学び続けるのが苦手な人
    2. 依頼者とのコミュニケーションを避けたい人
    3. 独立後の集客や事業運営を考えたくない人
  3. 行政書士を目指すメリット5選
    1. 法律知識をアピール材料にできる
    2. 他資格の学習につながる分野がある
    3. 年齢・学歴・国籍等に関係なく受験できる
    4. 独立開業という働き方を選べる
    5. 生活や仕事で役立つ法律の基礎を学べる
  4. 行政書士として考えられる主な働き方
    1. 行政書士・行政書士法人で勤務する
    2. 独立開業する
    3. 本業と両立して行政書士業務を行う
  5. 行政書士は独学と通信講座のどちらが向いている?
    1. 独学で合格を目指しやすい人
      1. すでに法律学習の経験がある
      2. 自分でスケジュールを管理できる
      3. 教材を絞って反復できる
    2. 通信講座を検討しやすい人
      1. 法律初学者で講義から理解したい人
      2. 学習範囲の優先順位を自分で決めるのが難しい人
      3. 記述式対策や法改正対応に不安がある人
  6. 行政書士を目指すときのコツ
    1. 行政法・民法を重点的に学ぶ
    2. 無理のない学習スケジュールを立てる
    3. 独学が合わなければ通信講座も比較する
  7. 行政書士の試験・業務の基本情報
    1. 行政書士の業務範囲
    2. 行政書士試験の合格率
    3. 行政書士試験の試験範囲
    4. 行政書士と他資格を比較
      1. 司法書士と比較
      2. 社労士と比較
      3. 宅建と比較
      4. 税理士と比較
  8. 行政書士を目指すなら資格スクエアも選択肢
    1. 講師歴20年以上の森Tが講義を担当
    2. 受講生満足度98.8%と案内されている
    3. オンラインで問題演習・記述式対策を進められる
    4. 資格スクエアの行政書士講座の料金
  9. 行政書士に関するよくある質問
    1. 行政書士資格を取って良かった人はいる?
    2. 行政書士は食いっぱぐれない資格?
    3. 社会人が働きながら合格できる?
    4. 行政書士の難易度を宅建や司法書士と比べると?
  10. 行政書士はやめとけ?まとめ
  11. この記事について
  12. 資格スクエアMEDIAについて

行政書士が「やめとけ」と言われる理由7選

収入に個人差が大きい

「行政書士は稼げない」という声が出る最大の理由は、資格取得と売上獲得が別問題であることです。開業後の収入は、専門分野、案件単価、営業・紹介の仕組み、顧客対応力、地域などで大きく変わります。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」には年収583.3万円と表示されています。ただし、これは行政書士資格保有者だけを抽出した平均年収でも、開業行政書士の所得額でもありません。元の職業分類を加工した数値を「行政書士なら平均583万円稼げる」と読むのは誤りです。

出典:厚生労働省 job tag「行政書士」

独立を検討するなら、年収ランキングより「月に何件受任でき、売上からどの経費を支払うか」を試算する方が実務的です。

仮定した月間受任件数 年間売上(単価10万円と仮定) 注意点
月1件 120万円 これが生活費として残るわけではない
月3件 360万円 事務所費用・交通費・営業費・税金等は別
月5件 600万円 安定して受任できる集客体制が必要

※上表は受任件数と単価を仮定した計算例で、業界の平均単価・平均売上・開業後の収入予測ではありません。案件ごとの単価・必要工数は異なります。

売上があっても、事務所の家賃、会費、研修費、広告費、外注費などを差し引かなければ実際の所得は分かりません。「資格があれば食べていける」と考えているなら、一度立ち止まって収支を試算しましょう。

試験は簡単ではない

行政書士試験は、年齢や学歴に関係なく受験できますが、簡単に合格できる試験ではありません。2025年度(令和7年度)は受験者50,163人、合格者7,292人、合格率14.54%でした。

法律初学者は行政法・民法の理解に加え、択一式、多肢選択式、40字程度の記述式、基礎知識科目の対策が必要です。原則として法令等122点以上、基礎知識24点以上、総得点180点以上という基準も満たさなければなりません。

つまり「勉強しても必ず受かる」とは限らず、合格までの学習時間や受講費用も投資です。資格取得後の用途が曖昧な人ほど、学習コストに見合う価値を感じにくくなります。

詳細は行政書士試験の科目・配点・合格基準で確認できます。

出典:行政書士試験研究センター「令和7年度試験実施結果」

AI・電子申請の普及で単純な書類作成は効率化されている

電子申請の普及や生成AIの進歩によって、書類のひな形作成、定型的な入力、情報整理の一部は効率化されると考えられます。ただし、AIが普及することと、行政書士の仕事がすべてなくなることは同義ではありません。

実際の許認可手続では、依頼者の事情に応じて要件を判断し、提出資料の不足を確認し、行政機関との照会や補正に対応することがあります。こうした業務は単なる文字入力とは異なります。

2026年1月1日施行の改正行政書士法では、デジタル社会への対応に関する努力義務が職責として規定されました。また、特定行政書士の業務範囲や、行政書士でない者による業務制限規定の趣旨なども明確化されています。

これはAIによる影響がないことや、将来の仕事量が保証されることを意味しません。今後は、電子申請に対応する技術と、案件に応じて適法な申請を組み立てる専門性の両方が重要になります。

出典:日本行政書士会連合会「行政書士法の一部を改正する法律の施行について」

行政書士の会員数が多く、競争がある

日本行政書士会連合会によると、2026年10月1日時点の行政書士個人会員は55,877人、行政書士法人会員は1,873です。

行政書士事務所が多数存在するため、同じ地域・分野の競合との比較は避けられません。特に開業したばかりで認知度や紹介先がなければ、受任までに時間がかかる可能性があります。

しかし、会員数だけで「需要より供給が多い」「全国どこでも飽和している」とは断定できません。建設業許可、外国人関連、自動車、法人設立周辺業務など、行政書士の業務範囲は多岐にわたります。

独立前に確認したいのは、全国の会員総数だけでなく「自分の地域・専門分野で、誰のどんな課題を解決するか」です。

出典:日本行政書士会連合会「組織概要・沿革」/「行政書士の業務」

資格だけでは就職・転職に直結しにくい

「行政書士の資格さえあれば転職できる」と考えるのは危険です。行政書士試験で身につける法律知識が活かせる企業はありますが、一般企業の採用では、その求人の実務経験や業務適性も評価されます。

例えば、建設業の許認可を扱う企業、法務・総務関連部門、不動産関係の事務などでは、行政手続に関する知識が役立つ場合があります。一方、営業・人事・経理など、行政書士業務と関係が薄い求人では資格の評価が限定的なこともあります。

行政書士として報酬を得て専門業務を行うことと、一般企業の社員として法律知識を活かして働くことは別です。受験前に志望職種の求人を確認し、資格が必須・歓迎条件になっているかを見ると判断しやすくなります。

独立開業後は営業・集客も必要になる

行政書士は資格の登録だけで依頼が自動的に集まる仕事ではありません。開業後は専門分野を選び、認知獲得、見込み客との相談、見積り、契約、納品、紹介獲得まで自分で組み立てる必要があります。

紹介、Web検索、地域の企業・士業ネットワークなど集客方法は複数ありますが、いずれも継続して信頼を得る取り組みが欠かせません。

実務の学習だけでなく、営業・マーケティング・顧客対応が苦手な人は、独立する前に事務所勤務で経験を積む方法も検討しましょう。

開業前に答えたい3つの質問

  • 最初の顧客をどのように見つけるか
  • 月間の必要売上を得るには何件の案件が必要か
  • 実務で判断できないことがあったとき、誰に確認するか

単発案件になりやすい業務もある

行政書士の業務には、許認可申請や各種書類の作成など、案件単位で報酬を受け取るものがあります。毎月固定の給与が支払われる会社員とは、収入の安定性が異なります。

もっとも「行政書士には独占業務がほとんどない」という説明は正確ではありません。行政書士法は一定の書類作成業務等について制限規定を設けており、2026年1月施行の法改正では「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という文言が追加され、その趣旨が明確になりました。他法令によって制限される業務もあるため、業務範囲の確認は必要です。

単発受任が中心の場合、案件がない月は収入が落ち込む可能性があります。一方、更新・変更申請が継続して必要となる顧客と関係を築くなど、継続受注につながる工夫も考えられます。

独占業務の有無と、安定して案件を獲得できるかは別の問題です。

出典:日本行政書士会連合会「行政書士法第19条第1項及び第23条の3の改正の趣旨等について」

行政書士に向いていない人の特徴

合格後に学び続けるのが苦手な人

試験に合格しても、業務に必要な知識がすべて身につくわけではありません。扱う許認可、書類の要件、自治体の取扱い、法改正などを調べ続ける必要があります。

「資格を取ったら勉強は終わり」と考えている人は、資格取得後の実務とのギャップが大きくなるでしょう。新しい制度を調べ、分からない点を確認して実務に反映できる姿勢が重要です。

依頼者とのコミュニケーションを避けたい人

行政書士の仕事は書類作成だけではありません。依頼者の相談内容から必要な情報を引き出し、取得すべき資料を案内し、必要に応じて行政機関と調整します。

人と接すること自体が苦手でも工夫できる余地はありますが、顧客との対話を一切せずに専門業務だけを行いたい人には向きにくい仕事です。

独立後の集客や事業運営を考えたくない人

独立後は、営業・経理・案件管理・納期管理・個人情報の取扱いなど、事務所経営に関する判断が必要です。専門知識だけで経営を完結することはできません。

経営への関与を最小限にしたい場合は、行政書士や行政書士法人の使用人として登録して働く形態も候補ですが、求人は地域・専門分野によって異なります。

資格を取る前に「雇用されたいのか、独立したいのか」を区別しておきましょう。

行政書士を目指すメリット5選

法律知識をアピール材料にできる

行政書士試験では、基礎法学・憲法・行政法・民法・商法などを学びます。

資格だけで採用が決まるわけではありませんが、法務・総務、不動産、建設、許認可関連の実務経験と組み合わせれば、法律知識をアピールする材料になる可能性があります。

例えば、行政法・民法の知識を、許認可業務の経験や業界知識と組み合わせられる場合は、応募先で具体的に説明しやすくなります。

他資格の学習につながる分野がある

行政書士試験で学ぶ民法などは、宅建士や司法書士など他の法律系資格でも扱われます。

また、行政書士試験の合格は、社会保険労務士試験の受験資格となる国家試験ルートの一つです。

出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト「受験資格について」

ただし、各資格で試験科目や専門分野は異なるため、「行政書士を取れば次の資格が簡単になる」とまでは言えません。

年齢・学歴・国籍等に関係なく受験できる

行政書士試験は、年齢・学歴・国籍等に関係なく受験できます。

法律系資格を初めて目指す人や、社会人になってから新しい資格に挑戦したい人でも、受験資格の面ではスタートしやすい試験です。

年齢別の合格者データや40代・50代からの挑戦については、行政書士試験の合格者の年齢層と40代・50代からの挑戦で確認できます。

出典:行政書士試験研究センター「令和8年度行政書士試験のご案内」

独立開業という働き方を選べる

行政書士となる資格を得た後、日本行政書士会連合会の行政書士名簿への登録など必要な手続きを行えば、独立開業を目指すことができます。

独立後の収入は案件数、専門分野、報酬設定、経費などによって変わりますが、会社員とは異なり、自分で扱う分野や顧客層を決められる点は行政書士の特徴です。

他方、開業にあたっては行政書士名簿への登録と各都道府県行政書士会への入会などが必要です。日本行政書士会連合会「行政書士になるには」を参照し、取得後の支出も見積もりましょう。

生活や仕事で役立つ法律の基礎を学べる

行政書士試験の学習を通じて、契約、行政手続、民法などに関する基礎的な法律知識を身につけられます。

ただし、資格を取得したからといって、あらゆる法律問題について自分だけで判断できるわけではありません。

日常生活や仕事で法律上の論点に気づきやすくなることを、学習上のメリットとして捉えるとよいでしょう。

行政書士として考えられる主な働き方

行政書士・行政書士法人で勤務する

行政書士または行政書士法人の使用人として登録し、実務経験を積む働き方があります。

既存事務所で働けば、許認可申請の流れや顧客対応などを実務の中で学べる可能性があります。

求人状況や扱う業務は事務所によって異なるため、資格取得後に勤務経験を積みたい場合は、求人内容を個別に確認しましょう。

独立開業する

行政書士として登録し、自分の事務所を設けて業務を行う働き方です。

開業には事務所、登録・入会に必要な手続や費用、備品、実務環境などの準備が必要です。

「パソコンとプリンターだけあればすぐ開業できる」と考えるのではなく、事務所要件や登録費用、実務研修、集客費用なども含めて資金計画を立てましょう。

独立する前には、対象分野の市場調査、実務の学び方、初期費用、固定費、見込み顧客、生活費を賄うまでの期間を試算するとよいでしょう。申請を代行できる法的な範囲も確認が必要です。

本業と両立して行政書士業務を行う

勤務先の副業規定や勤務時間との両立が可能であれば、本業を続けながら行政書士として活動することを検討する人もいます。

ただし、行政書士として報酬を得て業務を行うには資格を持っているだけでは足りず、行政書士名簿への登録や事務所などの要件を満たす必要があります。

「週末だけ気軽に資格を使う」というより、登録・事務所運営・依頼者対応まで含めて実行可能かを確認することが重要です。

資格取得後にできる仕事や働き方を詳しく知りたい方は、行政書士とは?仕事内容・主な業務と働き方も参考にしてください。

例えば、申請者との打ち合わせや官公署への照会が平日日中に必要な案件もあります。本業と両立できるよう、対応できる時間帯と案件分野をあらかじめ決めることが重要です。

行政書士は独学と通信講座のどちらが向いている?

独学で合格を目指しやすい人

すでに法律学習の経験がある

法学部出身者や、宅建・公務員試験などで民法や憲法を学んだ経験がある人は、初めて法律に触れる人より学習を始めやすいでしょう。

ただし、行政書士独自の行政法や記述式、基礎知識科目については別途対策が必要です。

自分でスケジュールを管理できる

独学では、試験日から逆算して教材、学習順序、過去問演習、復習のタイミングを自分で決める必要があります。

仕事や生活に合わせて現実的な学習時間を確保し、遅れたときに計画を修正できる人は独学と相性がよいでしょう。

教材を絞って反復できる

教材を増やしすぎず、基本テキストと過去問を軸に、理解が曖昧な論点を繰り返し確認できることも重要です。

過去問は答えを覚えるのではなく、「なぜ正しいか」「なぜ誤りか」まで確認しましょう。

独学で使う教材を比較したい方は、行政書士の独学におすすめのテキスト・参考書9選も参考にしてください。

通信講座を検討しやすい人

法律初学者で講義から理解したい人

法律用語や制度をテキストだけで理解するのが難しい人は、動画講義を使うことで理解を進めやすくなる場合があります。

まず無料講義や教材サンプルを確認し、自分にとって説明が分かりやすいかを見てから選ぶとよいでしょう。

学習範囲の優先順位を自分で決めるのが難しい人

行政書士試験は範囲が広いため、重要論点や頻出テーマを整理したカリキュラムを使いたい人は通信講座を比較する価値があります。

ただし、講座を受けるだけで合格できるわけではありません。講義の復習と問題演習を自分で継続する必要があります。

記述式対策や法改正対応に不安がある人

記述式は、知識を答案として書く練習が必要です。また、法改正や出題年度の基準日に合わせた教材を使うことも欠かせません。

自分だけで情報を更新したり答案を確認したりすることに不安がある場合は、記述式対策や教材更新に対応した講座を検討するとよいでしょう。

講座選びでは、記述式の答案作成を練習できるか、疑問点を質問できるか、受験年度の法改正に対応しているかまで確認するとよいでしょう。資格取得後の事業計画が立たないまま高額な講座を契約しないことも重要です。

行政書士を目指すときのコツ

行政法・民法を重点的に学ぶ

行政書士試験では、行政法・民法の出題数や配点が大きいため、早い段階から重点的に学ぶことが重要です。

ただし、行政法・民法だけに集中してよいわけではありません。法令等科目・基礎知識科目・総得点のすべてに合格基準があります。

配点の大きい分野を軸にしつつ、記述式や基礎知識の基準点も落とさない学習計画を作りましょう。

無理のない学習スケジュールを立てる

行政書士試験に必要な勉強時間について、公的機関が「○時間必要」と定めているわけではありません。

法律知識の有無、学習経験、使える時間によって必要な学習量は変わります。

「500〜800時間できれば必ず受かる」と考えるのではなく、本試験までに基礎講義、過去問、記述式、基礎知識を一通り反復できる現実的な計画を立てることが重要です。

本格的に申し込む前に、1週間の生活の中で確保できる時間を記録し、試験日までに何時間学べるか確認しましょう。取り組む教材や復習の順序まで決めてから始めると、費用を無駄にしにくくなります。

独学が合わなければ通信講座も比較する

法律初学者や、学習計画・記述式対策に不安がある人は、通信講座を活用すると学習を進めやすくなる場合があります。

一方で、自分で教材を選び、計画的に過去問を反復できる人は独学でも合格を目指せます。

「独学か講座か」ではなく、自分が最後まで学習を継続できる方法を選ぶことが大切です。

各講座の料金や教材、記述式対策を比較するなら、行政書士の予備校・通信講座おすすめ比較をご覧ください。

行政書士の試験・業務の基本情報

行政書士の業務範囲

日本行政書士会連合会によると、行政書士は、官公署に提出する書類の作成、その提出手続の代理、書類作成に関する相談などを業務としています。

官公署に提出する許認可等の書類は「1万種類を超えるとも言われる」とされており、建設業、飲食店、外国人関連、自動車、法人関連など幅広い分野があります。

出典:日本行政書士会連合会「行政書士の業務」

業務範囲は他の法律による制限を受けるため、弁護士・税理士・司法書士・社労士などの業務を無条件に代行できるわけではありません。独立を考える分野の業務範囲を事前に確認しましょう。

行政書士試験の合格率

令和7年度までの最近10年間の行政書士試験の合格率は9.95%〜15.72%で推移しており、令和7年度(2025年度)は14.54%でした。

出典:行政書士試験研究センター「令和7年度行政書士試験実施結果の概要」/「最近10年間における行政書士試験結果の推移」

受験資格に制限はありませんが、合格するには法令等科目、基礎知識科目、総得点の基準をすべて満たす必要があります。

行政書士試験の試験範囲

行政書士試験は、「行政書士の業務に関し必要な法令等」と「行政書士の業務に関し必要な基礎知識」の2区分から出題されます。

法令等は、憲法、行政法、民法、商法、基礎法学から46題。基礎知識は、一般知識、行政書士法等行政書士業務と密接に関連する諸法令、情報通信・個人情報保護、文章理解から14題です。

法令等は択一式と記述式、基礎知識は択一式で出題されます。

出典:一般財団法人 行政書士試験研究センター「行政書士試験のご案内」

行政書士と他資格を比較

司法書士と比較

令和7年度(2025年度)司法書士試験の最終結果は、受験者14,418人に対して合格者751人で、単純計算の合格率は約5.2%でした。

出典:法務省「令和7年度司法書士試験の最終結果について」

行政書士は主に官公署への許認可書類などを扱うのに対し、司法書士は不動産登記・商業登記などを主要業務としています。

合格率だけでなく、試験範囲や記述式の専門性を含めると、司法書士は一般に行政書士より長期的な対策が必要になりやすい資格です。

社労士と比較

令和8年度(第58回)社会保険労務士試験では、受験者42,510人のうち3,961人が合格し、合格率は9.3%でした。

出典:厚生労働省「第58回社会保険労務士試験の合格者発表」

行政書士が許認可・行政手続を中心に扱うのに対し、社労士は労働・社会保険手続や労務管理を専門とします。

業務分野も試験内容も異なるため、合格率だけで単純に難易度を決めないことが重要です。

宅建と比較

令和7年度(2025年度)宅地建物取引士資格試験の合格率は18.7%でした。

出典:不動産適正取引推進機構「令和7年度宅地建物取引士資格試験結果の概要」

宅建は不動産取引に関する法律・実務を中心に学ぶのに対し、行政書士は行政法や民法など、より広い法令分野と記述式への対応が必要です。

両資格には民法など重なる学習分野もありますが、仕事内容は異なります。

税理士と比較

税理士試験は科目合格制で、税理士資格取得までの仕組みが行政書士とは大きく異なります。

単年度の合格率だけを見て行政書士と難易度を比較するのは適切ではありません。

行政書士は許認可・行政手続、税理士は税務代理・税務書類の作成・税務相談など、それぞれ専門領域が異なります。

行政書士を目指すなら資格スクエアも選択肢

独学で行政書士試験を目指すことは可能です。一方、法律初学者や記述式対策に不安がある人は、通信講座も比較してみるとよいでしょう。

講師歴20年以上の森Tが講義を担当

資格スクエアの行政書士講座では、森広志講師(森T)が講義を担当しています。公式サイトでは講師歴20年以上と紹介され、身近な事例を使って法律の仕組みを説明する授業が特徴です。

ただし、講義の相性は人それぞれです。「行政書士を取る価値があるか」を考えたうえで、受講前に無料講義を視聴し、法律学習を継続できそうか確認するとよいでしょう。

受講生満足度98.8%と案内されている

資格スクエアは公式サイトで行政書士講座の受講生満足度98.8%を案内しています。これは講座への満足度に関するアンケート指標であり、試験の合格率でも、卒業生が行政書士として生計を立てられる割合でもありません。

出典:資格スクエア「行政書士講座」

講座を選ぶときは、料金・学習時間・質問の回数・記述式対策・受験予定年度を比較して判断しましょう。

オンラインで問題演習・記述式対策を進められる

2027年度「森Tの1年合格講座」では、PCやスマホで講義・過去問演習を進められます。法令択一クエストは法令等21年分と行政書士法・戸籍法・住民基本台帳法8年分の問題を順次提供する予定です。

AI「記述式」添削は、最大12年分・全36問に対応予定で、使用回数無制限。令和8年度問題は2027年3月末までに追加予定です。講義画面から使えるワンクリック質問機能は受講期間中最大100回、Zoom相談会は2026年11月〜2027年11月に計13回を予定しています。

AI添削は独自の採点基準による練習機能で、本試験の採点結果を保証するものではありません。また、行政書士実務や開業後の集客を直接指導する講座ではなく、あくまで「試験合格に向けた学習」を支援するサービスです。

出典:資格スクエア「森Tの1年合格講座」

資格スクエアの行政書士講座の料金

これから学習を始め、2027年度試験での合格を目指す人は、対象年度と内容を確認して選びましょう。

対象年度 講座名 料金(税込)
2027年度 森Tの1年合格講座(テキストあり) 159,500円
2027年度 森Tの1年合格講座(テキストなし) 148,500円
2026年度 森Tの短期集中合格講座 69,300円
2026年度 森Tの速習合格講座(テキストあり/なし) 119,900円/108,900円
2026年度 森Tの中上級合格講座(テキストあり/なし) 169,400円/159,500円
2026年度 森Tの上級合格講座(テキストあり/なし) 132,000円/123,200円

※2026年度の速習・短期集中・中上級・上級講座は、2027年度の1年合格講座とは試験年度・視聴期限が異なります。2027年度の中上級・上級講座の販売を、2026年度の料金から推定しているわけではありません。

2027年度の1年合格講座には一般教育訓練給付制度の対象プランがあります。給付制度を希望する場合は指定された「テキストあり・教育給付金プラン」を申し込み、利用要件と割引・特典の併用制限を事前に確認してください。

出典:資格スクエア「行政書士講座」/「2027年度 森Tの1年合格講座」/「中上級合格講座」(2026年度)

資格を取得する目的が明確になってから、無料講義と価格を比較して学習方法を選ぶのがおすすめです。

行政書士に関するよくある質問

行政書士資格を取って良かった人はいる?

います。実際の合格者の体験記には、合格が新しい挑戦や自信につながったという声があります。ただし、合格したことへの満足と、開業後に安定収入を得られるかは別です。

合格率一桁程度の試験に受かるのはとても難しいことですが、達成した時の高揚感は、何物にも変え難いです。

今まで何か大きな目標に向けて努力したことのない大人こそ、行政書士のような難関試験に挑戦してほしいと思います。

偉そうですが、FP一級と行政書士のために7年間勉強を続けた私は、人間的にとても成長できたと思っています。

資格スクエア 合格体験記

取得後の業務分野や働き方まで決めることで、「取ってよかった」と感じられる可能性は高められるでしょう。

行政書士は食いっぱぐれない資格?

行政書士は、資格だけで食いっぱぐれないと保証される職業ではありません。専門分野の需要、依頼者獲得、リピートや紹介、事務所経費などが収入を左右します。

開業を検討するなら、生活費と固定費を把握したうえで「必要な案件数」を算出し、顧客獲得の方法が具体化できるかを確認してください。

社会人が働きながら合格できる?

働きながらでも試験合格を目指すことは可能です。ただし、法律の学習経験、仕事量、学習開始時期により必要時間は変わり、講座を受ければ必ず合格できるわけではありません。

平日に確保できる短い学習時間と、休日に必要なまとまった演習時間を区別し、行政法・民法・記述式・基礎知識の対策を組み込みましょう。

行政書士の難易度を宅建や司法書士と比べると?

2025年度の合格率は、宅建士18.7%、行政書士14.54%、司法書士約5.2%でした。ただし、受験者層や受験資格、試験科目が異なるため、合格率だけで厳密な順位はつけられません。

行政書士には行政法・民法に加えて記述式の対策があり、司法書士には登記法など高度に専門的な科目と記述式があります。難易度に見合うかより、取得後にどんな業務をしたいかを重視しましょう。

行政書士はやめとけ?まとめ

「行政書士はやめとけ」という意見は、資格そのものが無価値という意味ではありません。試験合格後にどんな仕事をするか、収入をどう得るかまで見通さずに挑戦すると、期待とのギャップが生じやすいということです。

ただし、資格を取れば就職や収入が自動的に安定すると期待している人、独立後の実務・営業・学習をしたくない人には、期待とのギャップが大きい資格です。

一方で、許認可などの専門分野に関心があり、資格取得後の働き方まで具体的に考えている人にとっては、行政書士を目指す意味はあります。

まずは試験内容と取得後の業務を理解し、独学か通信講座かも含めて、自分が継続しやすい学習方法を選びましょう。

この記事について

本記事は、行政書士試験研究センター、日本行政書士会連合会などの公式情報をもとに、「行政書士はやめとけ」と言われる理由を、試験難易度、資格取得後の働き方、登録・開業、競争環境などの観点から整理しています。資格取得による収入や就職を保証する表現は避け、向いている人・向いていない人が判断できる情報提供を目的としています。

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